レアなJAGARDのギャラガータイプJG50のメンテナンスのご依頼を頂きました。
70年代後期のJAGARD(寺田楽器)のギャラガータイプのJG-50なので上位モデルでトップは単板で特徴的なヘッド形状にダイアモンドボリュート加工、サイドバックは柾目のローズウッドでサウンドホールからローズの甘ーいような良い匂いしています。
マーティンタイプのJDシリーズは見たことありますがこのJGは初めて見まして情報も殆ど出てきませんでした。
ヘッドとサイドバックに薄っすら白濁があったりしますがとても作りが良さげでパーツも古いグローバーがやや曇ってはいますが、長い間弾かれずに眠っていたようでオーナー様の中学生の息子さんが使うからと古い弦を交換して欲しいとのご依頼でした。
状態を診ると古いのにネックは反りもなくて真っ直ぐで弦高がやや高く(6弦12Fで3ミリちょい)サドルも一度も削った感じが無い高い状態だったのでせっかくなので弾きやすいようにしましょうという事で弦高調整と全体的な清掃点検をさせて頂きました。
ボディー各部を磨いて古くてごついグローバーのペグを外して磨きました。
サドル、ナット溝を調整して(フレットすり合わせがされていたようでナット溝と1フレットとの隙間が広かった)6弦で2.1ミリ、1弦2ミリ程に調整しました。
弦を張り終え鳴らしてみますと期待した以上に鳴っておりまして、こんなにレアで弾き易くなったJG-50でギターを始められる息子さんがちょっぴり羨ましくなりました。
このJG-50を入れていたハードケースが結構くたびれていて布が広範囲でめくれあがっていていて可哀そうだったのでボンドを塗って補修しました(また頼まれてもいないのでサービスですが…)
取っ手もなくて持ちにくそうにオーナーさんが抱えて来ていたので応急的ではありますが、無いよりはましかなぁという事で、ホームセンターとかでダダでくれるプラスチックの持ち手を付けてみました(あくまでもサービスなんでその後の保証は致しませんけど…笑)
貼っている当時の黄ばんだヤマハのシールがとても時代を感じさせてくれます。
オーナーさんに仕上げたJG-50と頼まれてもいない直したハードケースをお渡ししてとても感謝して頂けたので良かったなぁと安心しました。
私も初めて観たJG-50でしたが改めてこの時代の上位機種の作りの良さとそれに見合う鳴りの良さにとても感心した次第です。
希少な寺田のJG-50のメンテナンスのご依頼を頂きましてありがとうございました。
ほんとに良いキターだったので私も欲しくなってしまいました。
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