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NO.239 鈴木 W-150

更新日:2021年6月27日

鈴木W-150のクリーニングメンテナンスのご依頼を頂きました。

半年以上前にもご依頼頂いて、そのときはこのW-150をいとこさんの中学生が学校で使うからと今日中に使えるようにして欲しいとのご依頼で取れていたペグとか弦を張り直して急いで作業した記憶があってその時は奥さんが持って来られてて、今回はオーナーの旦那さんが来られましてもういとこが学校で使わないので、前に持って来られた時に状態が良くないのでまた時間のある時に直した方が良いですよ、と言ってたのを覚えていてくれて私も詳しい内容を忘れていて取り敢えず、奇麗にして欲しいとの事でした。

お話をお聞きした際に、オーナーさんは当時ギターが欲しくてある日、お父さんがこのW-150を買って来てくれてその後、勉強もしないでギターばかり弾いているとお父さんが怒ってこのW-150で頭を叩かれて、たぶんその時に中の補強が割れたって言っておられたのでそれも見ておきます。

全体をチェックしてみると外観は奇麗だったので安心しているとオーナーさんが言っていたように裏板の力木が割れていて浮きもあってトップの補強も同様に浮いていたのでよくよく当時のブログを見返してみるとブレーシングの浮きの事が書かれておりまして、話の通りギターで頭を叩かれたからこのような状態になったんだ!と話が繋がりましてボディサイドのバインディングが浮いていたりと追加での作業が増えることをお伝えして何とか当初のご予算内でやらせていただきました。(子供さんがおられる方には、お子さんがギターばっかり弾いて勉強しないとなっても決してギターで頭をどつくような危険な行為はお止めくださいませ!笑、お父さんも多少手加減しているとは思いますがこのようにギターにダメージを与えますし、叩かれたご本人さんもずいぶん昔の事なのに、未だに良く覚えておられてそのことがトラウマのようになっているんでしょうね…)

力木が浮いてますがボディ表面が無傷なのはスリーピースバックで合板だから結構強度があってその分、ボディ内部にダメージを受けたのでしょうね⁉)

ボディサイドのバインディングと浮いた力木を直して少し固かったペグも分解清掃して全体を磨き上げてネックも調整して低めの弾き易いW-150になりました。

何故か作業前の状態でも割と良い音が出ていましたが、不具合箇所を直して更に引き締まった元気な鳴りになってオーナー様にも喜んで頂きました。

追加の作業の方が多くて殆どサービスになってしまいましたが、ダメージを負ったこのW-150が元気になってオーナーさんに喜んで頂けたので良しとしましょう。

色んなご依頼を頂きますがこのW-150のように古いけれどもワンオーナーでずーっと使い続けられているギターを直せた時って一番やってて良かったなあと思えますね、ギター一つ一つに思い出があって歳をとってからでも若い時を思い出してギターをまた再開される方が結構いらっしゃるのでとても素敵な事だと思います。

昔使っていた眠っているギターがありましたらお気軽にお持ちくださいませ。

心を込めて奇麗に磨いて復活させます!


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