70年代初期であろう飯田楽器のPIRLES FG-100です。
以前NO.4回目に登場しているPIRLESですが(その時の個体は売却済)このギターが好きで同じモデルを4本所有していて今回は実家にストックしていたFG-100をメンテナンスしてみました。
メンテナンス前はペグを流用した為取り外されていて、ピックガードが何故か剥がされていたので新しく取付けました。
当時、モーリスのOEMをやっていた飯田楽器ですが、このモデルもモーリスのF型と同じ形状ですが飯田独自の仕様になっているところがあって、外観からいくと、ヘッドの色が黒で黒ヘッドと言われ、モーリスとの違いがあります。
他にも、ボディバインディングが黒の塗装で塗ってあるだけのチープ感が逆に良い雰囲気を出しております。あとナットをスキャロップ化して遊んでみました。
使えない3連ペグは国産のオープンタイプペグに替えてヴィンテージ感をキープしました。
以前にブリッジが浮いていたので補修したりと結構手が掛かっている子なので余計に愛着があります。
他の違いは何といってもトップの力木がラダーブレージングで何故かモーリスのF型よりも大きな音がして音の感じも違っていてギブソン寄りなじゃじゃ馬な感じがまた良いのです。
古い国産のアコギでラダーブレージングのは、これ以外に殆ど知らないのですが、ギブソンのLG-1みたいなの作ったら売れると思うんですが(コリングスがwarterlooでラダーブレージングのを作っていて結構売れているみたいですね!)
warterlooは社長のビル・コリングス氏が作りたかったギター(ヴィンテージギブソンのカラマズーギター)で完全に社長の趣味みたいな感じで作ってたみたいで、ご本人が亡くなってからでも社長の意思を受け継いで密かに作っているみたいですね。
当時で考えると作りを簡素化してモーリスより安い型番からの1万円で売る為のラダーブレージング仕様だったのでしょうが、今となっては、レアな存在になって喜んでいるのは私だけ⁉️でしょうか。
そんな希少なラダーブレージングの国産ヴィンテージなPIRLESですが、世間的にはこのギターの良さが知られていないのか、幸い安い値段で取引きされています。あまり言うと良い事がバレてしまいますね!(オークションで時々見かける程度ですが、まぁ色々と手は掛かりますが味のあるギターです)
弦高も低く調整して弾きやすくてほんと元気な音で鳴るので面白いギターですよ。
店内にあるもう一本と並べてみました。
右がこのFG-100で左の方が同じ形なのにラベルの刻印を見るとF-5と書いてあります。
ただ単に間違ったのか?、適当な感じ(当時の大らかさがあってそれもまた良し)がします。
小ぶりで他のとチョット違うのをお探しのマニアックな方にお勧めのPIRLESです。
販売価格:18000円(税込み)
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