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NO.135 モーリスMF-201N

更新日:2020年10月18日

モーリスMF-201Nの弦高調整のご依頼を頂きました。

依頼主のファンさんはヴェトナム人で日本で働きながら頑張っている青年で、最初日本語が上手なので分からなかったのですが話し方を聞いているとなんとなく東南アジアの方かなぁと思いながら本人曰く、ギターは初心者で弾きにくいので調整して欲しいとのご依頼でした。


弦高を測ると6弦12Fで3ミリと極端に高い訳ではなかったのですが、なるべく下げるように調整して弦も古いので交換しましょうということになりました。

90年代の普及機MFシリーズは初期型(国産)、中期型(韓国製)、後期型(中国製)で違いがあるようです。この個体は中国製の後期型のようです。

モーリスのフォークサイズは75年製位までの国産のものばかり集めていますが、この頃の個体にはあまり興味がなかったのですが、品質的にもそれほど見劣りするわけではなく一応モーリスというだけあってそこそこの作りをしているようです。

(初期型の国産のいいのがあれば興味があります)


サドルの高さに余裕があったので少し削って弦高を2.1ミリ程にしました。(普及機でも牛骨サドルが使われておりました)

せっかくなのでサービスでボディのクリーニングとペグのO/Hをして新しい弦に張替たところ、ブリッジに浮きがあることが判り、依頼主様に症状を連絡したのですが応答がなく勝手に直すのもどうかなぁ?と思い、翌日取りに来られた際に症状をお伝えしてこちらも後で気付いたことなのでお安く修理しますよとお伝えしたのですが諸事情で今回はそのまま持って帰るとのことで、こちらとしては早めに直した方が良いですよと、その時も今回提示したお安い(3000円)で修理しますよとお伝えしました。

想像するに日本で働いたお金を祖国の家族さんに仕送り等していて余裕がないのだろうなぁと余計なことですが思ったり、黙って直してあげてもよかったのかなぁと考えたりもしましたが、基本的に修理をさせて頂く際は、当然オーナー様の依頼内容に沿ってさせていただきながら、それ以外の不具合があった際にはその都度連絡をさせていただいて相談しながらやるようにしております。(あとでそんなん頼んでいないっ⁉という事がないようにしております)

お客さんに聞いた話で、どこそこに修理の依頼をした際に頼んでもいないのに勝手に弦高を下げられたという事を聞いたことがあります。

仮に直す側が親切心でやった事だとしても依頼主さんが望んでいない事だとしたらかえってその親切が仇となることがあります。

ギターの調整、弦高一つとっても人それぞれに好みが違う訳ですから、依頼主さんが何を望んでいるかが大切で修理する側の考えを押し付けるような事をするのは本末転倒ではないかと思います。

そうならないようにお客様とのコミュニケーションが大切でそこを間違わないようにして、依頼主様が修理を依頼して良かったなと思えるようなサービスをするように心掛けたいと思います。


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