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NO.64 MORRIS W-35
モーリスW-35を紹介します。
このW-35は私が中3の時、お年玉で初めて買ったギターで当時ロッコーマンが元町商店街にあった時、母親同伴で買いに行ったのを昨日のように覚えています。
親としては、高価な買い物なので子供一人で買いに行くのは心配だったのでしょうね。
当時はフォークギターが流行っておりまして、ラジオ(ヤンタン)から流れてくるモーリス持てばスーパースターも夢じゃないのチンペイさんのフレーズが頭から離れず、モーリスのカタログを穴が開くほど見ておりました。今はギターのカタログってほとんど見かけませんね、当時は楽器屋さんに行けばタダでカタログ貰えたんで見ているだけで楽しかったです。
この機種からヘッドロゴが縦ロゴになり、ボディ周りのインレイ等装飾が豪華になり買うならこれやなと思っていて、お店で見てやっぱりこれと見た目で決めたと思います。当然ギターのことも良く知りませんでしたし、単板、合板の違い等もわかりません。確か値引きもなく、ハードケースも別売りで45000円だったと思います。中学生にしては、重いハードケース入りのW-35を抱えて、母親と一緒に元町商店街を歩いて家に持って帰りました。
買ってからも、ギターの弾き方も良くわかっていませんし、弦も確か当時はミディアムゲージとかの太い弦で弾きにくく、チューニングもピッチパイプで音を合わせるみたいなことをしないといけない等で自然とギターも弾かずになっていきました。三日坊主というやつですね。今思うともっとギターの練習をしていたらよかったと思います。
ある日、弦交換か何かしようとしてサドルを失くしてしまい、割りばしでサドルの代わりをしていてそれ以来更に弾かなくなってしまいました。
今思えば、当時のそれがトラウマのような感じがあり今は逆に人一倍サドルに関しては拘る事になったり、ギターをいじる事が好きになっていった何か原動力のようなものになっているのかもしれません。ギターの調整が判らなかった当時の反動なのかもしれません。
その後W-35はほとんど弾かれることもなく、綺麗な状態で20代になってからサイクルショップに売りに行き確か3000円位で買い取られた様に思います。
そんなこんなで、アコギは一度挫折して、30代になり、クラプトンのアンプラグドを見てアコギに目覚めて現在に至るという私にしては苦い思い出のW-35ではありますが、いつかまた又このW-35を手にしたいという思いがあり今回の紹介になったという経緯でございます。
前置きが長くなりましたがこのW-35を入手してからブリッジピンをブラスタイプに交換した位で、サドルを少し削って弦高を低めにしたりしました。元々この時代のモーリスは弦高が低い個体が多いように思います。
トップの塗装がまだらに焼けていたり貫禄のある状態ですが傷はほとんどなく綺麗です。
合板ボディですが、ドレットタイプらしい豪快な鳴りを出してくれます。
合板のボディは頑丈ですね、40年以上たってもとても状態がいいです。単板だったら割れが出たりと気を使いますが合板のアコギはその点は楽ですね。
モーリスのWシリーズはW-40までがトップ合板でW45から単板になるのでこのシリーズで単板を入手して違いを比べてみたいです。