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NO.53 モラレス M-35

更新日:2020年1月21日

お客様からギターを弾ける状態にしてほしいとのことでご来店いただきました。

状態を見させていただきましたところ、ブリッジピン6弦と1弦が折れた状態でブリッジに刺さっており弾かれていないであろう状態で金属部分もくすんでおりました。。

しかしながら、ギターの状態は良くネックの反りもなく弦高も適正でしたので弦交換、各部の清掃、金属部分の磨き上げのリフレッシュをすることで見違えるような状態になる予感が感じられる個体でした。サウンドホールから見た表板が単板でありましたのできっと良い鳴りが蘇るであろうと作業前から期待がありました。


折れたブリッジピンを取り除き、ボディ内部の清掃、くすんでいたペグを取り外してピカールで磨き上げ、フレットも同様に磨き上げ、指板のオイル塗布、ボディ全体をコンパウンドにて磨き上げ綺麗な状態になりました。

サウンドホール内部を清掃していて裏板のブレージングが右半分剝れているのを発見しましたのでタイトボンドを流し込み、専用クランプにて一日掛けて接着しました。

元々作りが良い個体でしたので輝きを取り戻し、サイドバックのローズウッドの木目が綺麗ですし、調べたところ表板はエゾ松単板であることがわかりました。型番から当時の販売価格が35000円だとして、現在希少なエゾ松単板を使ってこの仕様で再現すれば軽く10万以上のコストがかかると思いますのでこのモラレスM-35を復活させることが出来て良かったと思います。

新品の弦を張り音出ししたところ期待した以上にバランス良く鳴り、特に中域の鳴りが良くとても弾きやすいギターとして復活することができました。

オーナー様に伺ったところお父さんと娘さんとでこのモラレスを弾くとのことで2世代にわたりこれからも大切に使っていただけるようにさせて頂いたことに嬉しく感じました。


お住まいが私と同じ西区のご近所でしたので地元のスーパーで直接お渡しさせていただきました。引取に来られました美人の奥様にも喜んで頂きました。

とても良いキターなのでモラレスで良さげなのを入手してみたくなりました。

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