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NO.340 ギブソンハミングバード&エバリーブラザースモデル

大阪よりお越しのG様より2本の入手したギブソンのビビりを診て欲しいとのご依頼です。

事前にメールにてギターの不具合箇所(ナット)の写真を見せて頂いて某オークションにて入手されたギブソンハミングバードとレアなエバリーブラザースモデルの共に1、2弦を押さえた時にビビりがあって、との内容でお持ち頂き状態をみさせていただきました。

ハミングバードの方は診た感じネックがやや逆反りしておりましたのでその場でロッドを緩めようとした所、殆ど締まっていなくて完全にナットを緩めて多少逆反りが戻って1弦辺りのビビりも治まったのですがナット溝が深くて3,4弦のナット溝が2フレットを押さえて1フレットとの隙間が無くて弦に当たっている状態でした。

オーナーさんと相談してナットを交換するか低いナット溝だけ埋めて溝を切り直すかとなって、今回はお安く仕上がるナット溝を埋めて修正するやり方でビビりを直す事にしました。

弦高は6弦12Fで約3ミリ、1弦2ミリ程と6弦側がやや高かったのでサドルを上手い事削って弾き易くしてみます。

ナットの溝が全体的に深くて弦が溝に埋もれているのでトップを削って溝を浅くしてやります。その削ったナットの粉を深くなった溝にすり込んで樹脂を垂らして深くなったナット溝を埋めて固まる迄待ちます。

ナット溝が固まる間にサドルを削って弦高を下げます。

1弦側は低い状態なので6弦側のサドルが低くなるように線を引いてサドルの底を削ります。

ギブソンのはTUSQ製のサドルですがこれって使ってたらサドルの弦が当たるところが擦れて溝になっていたりするので、これが音的に良いのか悪いのか判りませんが見た目が悪いのでサドルの頂点もやすりで均して弦で付いた溝をなくして耐水ペーパーで研いでコンパウンドで磨きました。

固まったナット溝(3,4弦)を切り直してビビりが出ないように良い感じに調整します。

弦高が6弦12Fで2.2ミリ、1弦2ミリを切る位になってビビりが出なくなりました。

ネックがほんの気持ち逆反り美味なのですがロッドのテンションも掛かっていなくて調整ができませんが張っている弦もエクストラライトなので暫くは弦を張りっぱなしにしていたら良い感じに真っすぐになりそうです。


もう一本のエバリーブラザースモデルもネックを調整してこちらはアジャスタブルブリッジのサドルがいっぱいまで下げられた状態で1弦のナット溝が深い状態でした。

ギブソンのエバリーブラザーズですがオーナーさんは大のアリスファンで私もどちらかと言うと当時モーリスが出していたチンペイさんモデルのWJ-50とかのイメージなんですが本家はギブソンなんですね…髭のギターですね~

スルータイプのごっついアジャスタブルブリッジでサドルが目一杯下げてありました。

1弦のナット溝が深く少しビビっておりましたので先ほどと同様に全体的に深くなったナット溝の頂点を削ってナット溝を埋めて再度ナット溝を切り直してビビりを直しました。

アジャスタブルブリッジを少し上げてハイフレットのビビりを抑えて黒のボディを磨いて鳴らしてみるとアジャスタブルブリッジとサイドバックがメイプル特有のギブソンらしいややサスティーンの短いジャキジャキの独特な鳴りをしております。

2本共にビビりが治ってどちらもギブソンらしい素晴らしい鳴りに仕上がってオーナー様にも喜んで頂きました。

オーナーのGさんは他にも10本以上のギブソンやモーリスのW-120とかの高級機を所有しているらしくて写真で見せて頂いてホンマにアリスで使っていたようなギターだったので私もアリスが好きだったのでそのコレクションにちょっぴり羨ましくなりました。

オークションサイトで高級ギターを入手するのも多少のリスクを伴う事もありますが、今回のギブソンは2本ともにビビりが少しありましたがその他の状態はとても良かったので良い買い物をされたと思います。

ネットで購入されたギターで不具合がありました際にはお気軽にお持ち頂き対応させて頂きます。

Gさん2本の素晴らしいギブソンを大阪からお持ちいただきましてありがとうございました。

今後ともに宜しくお願い致します。







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