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NO.320 RAFFAELE CALACE マンドリン

  • guitarportkobecom
  • 2022年3月19日
  • 読了時間: 3分

ご近所からお越しのUさんからネックの折れたマンドリンの修理のご依頼を頂きました。

いつも練習している公民館でマンドリンの練習をしている時に机の上に置いていたら落下してこのような状態になってしまったとの事です。(バックが丸くてツルっとしていて上向きに置いていたので滑って床が固かったのでこうなってしまったとの事です…涙…)

指板も奇麗に剥がれていてネックもポッキリと折れておりますがつなぎ合わせてみると繋がりそうなので弾けるように復活させたいと思います。

1966年製のイタリアのラファエレ・カラーチェのとても年代物のマンドリンです。

結構高価な品のようで本人さん評価額30万位の価値があるもののようで、以前に知り合いのマンドリン仲間の方から譲って頂いた大切なもののようです。(マンドリンってよく知りませんがこの年代物のカラーチェってアコギで言ったらマーティンのヴィンテージみたいなものなんでしょうか⁈)

ネックを接着させる前にボディ側と指板裏の古い接着剤をやすりで奇麗に落とします(サンドペーパーで削ると膠の臭い匂いがしてきます、動物臭というかう〇こみたいな匂いです…笑)

ネックがずれない様に注意しながらタイトボンドでしっかりとクランプして1日固定して翌日、同様に指板を接着しました。

ナットも欠けていたので新しいのを牛骨を削って作り替えました。

ブリッジが付随していなかったのでない状態で取り敢えず弦を張ってネックに問題がないか確認しまして、接合跡が目立たないようにタッチアップ、クリアー塗装をしまして良い感じに仕上がりました。

後日、予備のブリッジを持って来て頂き再度、弦を張ったままにして1日様子を見てネックに問題がないか確認しました。

ボディエンドの淵に付いているアームレストも中央部が無くなっていて、折れた箇所が鋭角になっていたので角を丸めて肘が当たっても違和感がないようにしました。

年代物のマンドリンを何とか元の状態に復元させることが出来て、これも年代物の武骨な骨とう品みたいなハードケースに戻してあげるとなんだかマンドリンが喜んでいるように感じられてきました。

出来上がったカラーチェをUさんにお渡しして元通りになった姿にとても喜んで頂き、月に二回ほど行っている練習会にまたこのカラーチェを持っていけると喜んで頂きまして、近くに直してくれるところがあって助かりましたとお礼のお言葉を頂きました。

かなり高齢なUさんですがマンドリンを弾いている姿がとても生き生きとされておられるのでこれからもお元気で復活したカラーチェ君を可愛がって下さいませ。

この度は希少なマンドリンの修理のご依頼を頂きまして誠にありがとうございました。


 
 
 

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