いつも御贔屓頂いておりますFさんからモーリスのバンジョーの弦高調整と続いてラップスチールギターのナット交換のご依頼を頂きました。
モーリスの年代物のバンジョーという事で凝った装飾が施されていて持った感じがずっしりと重たくてボディがスネアドラムそのものでスケールが680ミリ位ありまして面白い楽器です。
昨年は当店で何回かは忘れましたが、最多のご依頼を頂いていたFさんですが今年に入って初登場はバンジョーの弦高が少々高くて弾きにくいので調整をとの事です。
以前にも何回かバンジョーの弦高調整はやっていて、アコギと違ってサドルを削るではなくてボディの裏のネックとボディをつないであるコーディネーションロッドと呼ばれる鉄の棒を調整してネックの角度を変えて弦高を調整します。
二本あるロッドの上側(ボディバック側)のロッドが止まっているボディーエンドのナットを締めることによってロッドが効いてネックの角度がついて弦高が下がります。
ほんのちょっとナットの締め加減で弦高が変わるので注意が必要です。
あとナットを締める際に6弦側と1弦側の高さがズレ無いようにその辺りも注意しながら調整します。
調整後は4弦12F上で約1ミリ位弦高をさげれまして、ナット溝も少々高かったので調整して押弦しやすいように調整しました。
Fさんにお渡しして弾き易くなったことを確認して頂きました。
バンジョーと入れ替わりに持って来てくれたのが、リゾネータータイプのラップスチールギターです。
一見普通のリゾネーターかと思いきやネックが四角くてペグが前向きに付いているラップスチールでナットが欠けているようで交換して~との事です。
以前にも何度もFさんのラップスチールのナット交換をさせて頂いていて何個もラップスチール用のナットをお持ちなので今回もそのナットを使わせていただきます。
元付いているナットは樹脂製みたいで、今回のは牛骨製です。
元のナットの高さが7ミリなので同じ高さになるようにナットを削って取付けます。
古いナットを外す時にべったりと接着剤が付いていて指板にナットの欠片が結構残って奇麗に削るのに手間が掛かりました。
想定していたのですが、提供して頂いたナットの厚みに対してナット溝が0.5ミリ程度広かったので隙間が無いように牛骨を削ったライナーを隙間に挟んでガタが無いようにナットを取付けました。
このラップスチールもリゾネーターが付いているので重めですがボディがウッドなのでさっきのバンジョーよりは軽くて扱いやすいです。
以前持っていたリゾネーターは金属ボディで重かったので、ウッドボディのは少しは軽いのでまた入手してみたいなぁと思います。
治ったJohnsonをFさんに試奏していただき、良い音鳴ってるわ~と喜んで頂きました。
以前のブログを見てみるとバンジョーも1本メンテナンスさせて頂いてて、それはもう売却されていて手元には無くて、確か前にもバンジョー持って来てくれましたよね~っ、て言うとあーそうやった!と沢山楽器をお持ちのFさんなのでそれの事もお忘れになっていたようでラップスチールも両手で数えるくらいお持ちなのでハードケースにきちんとモデル名を書かれていて直ぐに分かるようにされてて中々几帳面なところがあるFさんです。
いつも色んな楽器をお持ちいただきありがとうございます。
またレアなのを持って来て頂けることを楽しみにしておりますよ!
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