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NO.260 マーティンD-42


前回ご依頼を頂いたライダーR-300のオーナー様のTさんからのご紹介でÐ-42のリペアーご依頼を頂きました。

状態的には弦高がやや高く6弦12Fで4ミリ4程度、あとブリッジの両端が少し浮いている状態でしたので直していきます。

Ð-42って45と同じ6角形のポジションマークだと思っていたんですが、スノーフレークなんですね。あと外観的にはバックのシェルのインレイが無い等、Ð-45と少しだけ装飾が違うみたいです。

こちらは2002年製みたいですが、トップが結構焼けていて最初見た時ヴィンテージの42なのかと思ったくらい貫禄のある雰囲気でした。

とてもゴージャスな外観で私には買えませんが、何とか弾きやすい状態にしてみたいです。

ブリッジの両側に少し隙間があったので、養生して接着しやすいようにボディーとブリッジの隙間にサンドペーパーを当ててブリッジ下の塗装と接着材を取り除いておきます。

ブリッジの隙間にタイトボンドを塗り込んでブリッジをクランプで固定して1日置いて隙間が無いように接着させます。

翌日ブリッジがしっかりひっついていることを確認し、サドルを研磨して弦高を下げて6弦12Fで2.4ミリ、1弦2ミリに調整しました。

ボディー全体を磨いて新品弦に張替えて音出ししますと弾きやすくなって煌びやかなずっしりとした鳴りが気持ち良く響いております。

オーナーのWさんにお渡しして弾きやすくなった事を喜んで頂けました。

オーナーのWさんは以前に交通事故にあわれて大怪我をされて、今は何とかギターを弾けるようになったこと(一時は膝の上にギターを置くのも痛い状態で弾くことも出来なかった事や)や震災の前日に火災で全壊した実家から何故か気になった大事なギターを奥さんに頼んで自宅に持って来てもらっていて奇跡的に助かったお話をして下さって、そんなことがあるんや~と大切なギターがWさんに助けてくれ~って知らしてくれたんかなーと虫の知らせってあるんですえと色んな苦難を乗り越えられてギターを弾ける躰になったことをとても喜んでおられました。

そんなWさんの大切なÐ-42をメンテナンスさせていただいて、少しでもお役に立てれたかな~と思いつつ、これからもお身体を労ってもらいながら大好きなギターを楽しんでもらえればと思えたとてもお人柄の良いお話し好きのWさんとÐ-42に出会えた事に感謝致します。

また大切なギター持って来てくださいね!


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