メールでお問い合わせ頂きましたTさんよりアストリアスの弦高調整のご依頼を頂きました。
購入されて10年程経ったようで弦高とか全体的な状態をみて頂きたいとのことでした。
ネックの反りはなく6弦12Fで約3ミリ、1弦2.2ミリ程なので6弦側を中心にもう少し弦高を下げてみます。
アストリアスは久留米市にあるギターメーカーで元々戦後間もない頃にギター作りを始めたマルハ楽器製造から働いていた当時のクラフトマン数名が独立して1962年に前身となる「名工ギター」を設立してその後、1981年にブランド名をアストリアスになり当時から変わらず少数精鋭の熟練したクラフトマンによる高品質なギター作りをしているメーカーですね。
こちらのSOLO・スタンダードはラインナップの中では比較的低価格ではありますが名前の通りソロギターに向いたスタイルのトリプルオーボディにカッタウェイの今どきのソロギターのツボを押さえたデザインで弾きやすくて弦高以外は特に問題がないので出来るだけ奇麗にしてオーナーさんにお渡ししようと思います。
SOLOスタンダードSがトップ・スプルース単板で、スタンダードCがシダー単板みたいですね。
ヴィンテージスタイルなロングサドルを削って6弦12Fで約2.2ミリ、1弦約2ミリにしました。ネックは真っすぐだったので触ってませがんが、10年経ってブリッジ周辺が多少膨らんで弦高が少し高くなったようで、普通に使っていたら起こる現象で問題ないと思います。
全体的にも問題ないので、時間もあるので出来るだけ奇麗になるように全体を磨きました。
特に言われなくても弦交換とかで急ぎでなくてお預かりしたときっていつも出来る限り奇麗にしているのですが、他の所って言われてもないのに磨いたりしているんでしょうか?…
ギターを奇麗にされて大抵喜んで頂いてますのでやってますが、今までそれで怒られたことってないのですが、昔聞いたのがエディ・ヴァンヘイレンってローディーが彼のギターを磨いたりするとすごく怒ってそのローディーを殴ったみたいなのを聞いたことがあるんですが、ほんとかどうか知りませんが…、若い時のエディのギターってどれも無茶苦茶改造されててペイントしたり反射材みたいなのを貼ってたりとても奇麗に見えませし、でもきちんとメンテナンスされているのでしょうが、奇麗にされるのが嫌だったのでしょうか?、息子のウルフギャングがお父さんは愛器のフランケンをソファーに投げていたって言ってたみたいなので細かい事は気にしないところがエディらしくてわかる気がします。
仕上がったアストリアスをTさんにお渡しして、とても弾きやすくなって喜んでいただきました。奇麗になっているのをエディみたいに怒られなくて良かったです…笑
アストリアスを関連のサイト拝見してた時に前身の「名工ギター」っていうのを思い出して先日リサイクルショップ店主Nさんから格安で譲っていただいた可愛いサイズのクラシックギターのラベルにMEIKO GAKKIって書いてたのを思い出しました。
とても作りが良くてトップ単板だったので気に入ったので譲ってもらったのですが、これってもしかして名工ギターで作られたのかな~?、ということで次回に紹介します。
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