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リペアー日記NO.2

当店GUITARPORTにオーダーを頂きましたリペアーの内容をご紹介をさせて頂きます。第2回目はタカミネNPTのご紹介です。

いつも、お勤め帰りにほぼ毎日ご来店していただいております当店一番の上得意のお客様、Tさんからのご依頼でございます。

こちらのアコギは、大阪にあった某ALさん(現在は九州に移転)がタカミネに4本だけショップオーダーして制作されたものの内の1本で非常にレアなアコギだそうです。ですがご覧の通り、ギターが倒れた際にボディーのネック根本部分が割れ、弦を張った際にボディーの割れが更に拡がるため、オーナー様自らアングルにてボディーを補強したとのことで、この状態でネックの破損は無いため、弦高も12Fで約2.5mm程度と奇跡的なコンディションを保っておりました。(お仲間の間ではサイボーグギターと呼ばれているとのことです)私的には大リーグ養成ギブス?と思いながら、さあ、このギターどうしたものかと思案しながら、じっくりとギターの状態を観察致しました。

先ず、何はともあれそのごつい養成ギブスを取り外してみますとアングルを固定する為の穴が無惨にも開いており折角世界に4本しかないレアなアコギが可哀そうになりまして、この子を何とかしてあげたいという思いになりました。

サウンドホールから内部を覗いてみますとトラスロッドの横に走っている力木が完全に浮いている状態で、次にプリアンプを取り外し(取り外し方が分からずネットで調べて無事に取り外し完了)中をみますと表板の割れが確認できました。

ギターの状態から表板(特に正面左側)の割れはありますが奇跡的にネック取付状態に問題がないため、表板裏側から割れ箇所に補強板を当てて弦を張った時の強度に耐えれる状態にしました。

最後にボディー穴開き箇所を丸棒で塞ぎラッカーにて補修を施しました。

無事に養成ギブスがとれてギター本来の姿に戻してあげることができました。

オーナー様にも喜んでいただけるとともに私自身、このアコギを無事に修復出来たことに喜びを感じることが出来ました。このギターの修復をオーナー様から頂いた際、何とかやってみましょうとなりオーナー様から私へ”ギターの神様が降りてきた!”との言葉を頂き、それは大袈裟な褒め言葉ではありますが、私自身このリペアーを与えて頂いたことは神様からの試練を頂いた、との思いで修理に打ち込むことが出来ました。

また次も傷んだギターを直したいとの思いになるようなこのギターとの出会いでありました。

次回も、リペアー頑張ります。



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