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リペアー日記11 キャッツアイCE-400CF
ご近所にお住いの高校生でありながらかなりのギターマニアでクラッシックギターからアコギ、エレキを所有しギターに関する知識も深いY君から愛用のキャッツアイを診てほしいとのご依頼です。
ボディブリッジ周辺をこんこんと叩くと鈍い音がしているのでブレーシングが浮いているような感じでした。
表板ピックガード側のXブレイジングに隙間がありました。タイトボンドを隙間に塗布して外側に広がる専用治具でブレイジングを押さえて一晩かけて接着させました。
翌日、クランプを取除きボディ表面の響きを確認したところ、トーンバー周辺で鈍い音がしていたので入念に点検してみますと一見トーンバーの接着に異常が無いように見えたのですが、しつこく接着面の隙間を指先の感覚を研ぎ澄まして薄手のカードの角を当ててわずかに隙間に入る箇所があり、左右に広げると幅にして5センチ程度接着が浮いておりました。
こちらも先ほどと同様に一晩かけて接着し、ようやく表板の鈍い響きが無くなり弦を張るとカンカンと硬い響きになり本来の状態に戻りました。(ふーっ良かった、どんな音がするのかなぁ?)
リペアー後のCE-400です。
トップスプルース単板、サイドバック・マホガニーでマーティンD18をコピーしたモデルです。数年前にネットオークションで入手後、しばらくして表板の異常に気付いていたそうですがその状態で今まで弾いていたとのことで、この度このCE-400が本来の姿になり、オーナー様(Y君)にお渡しし確認していただいたところ、今までの鳴りと比べてこんなに良い鳴りになるんですねと感心していただき、とても喜んで頂きました。
ボディ、フレットもサービスで磨かせていただきまして、すごく弾きやすくていい鳴りがするので改めキャッツアイの良さを実感しました。
オーナーのÝ君のような若いギター好きの方に少しでも力になれるように学生さんには修理代は通常の半額でやらせていただきます。(今回の修理代は・・・・円?)ぇっ安っ!ほとんどボランティアですやん!…(まーそやね…)
これからもÝ君のような未来ある若きギター仲間達のバックアップができるように微力ながらやっていきたいなぁ、と思えたキャッツアイとの出会いでありました。